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月経異常

Menstrual Disorders

月経異常|品川区小山の産科・婦人科 - ブルーマリヌ武蔵小山女性クリニック

Menstrual Disorders

月経異常

月経異常によるこんなお悩みありませんか?

次のような症状でお悩みの方は、月経異常の可能性があります。一度、専門医に相談してみましょう。

  • 月経の周期が不規則で困っている
  • 出血が多すぎて日常生活に支障を感じる
  • 経血量が少なく、きちんと排出されているのか心配
  • 強い腹痛や腰痛に悩まされている
  • 月経期間が長すぎる、または短すぎる
  • 月経前にイライラや気分の落ち込みを感じる
  • 全身のだるさや疲労感が抜けない
  • 貧血気味でめまいや息切れがある

月経異常とは

月経異常とは、月経の周期、量、期間、または痛みの程度に異常がある状態を指します。正常な月経周期は25~38日で、月経期間は3~7日、月経量は約20~40ml程度です。この範囲を超える症状がある場合や日常生活に支障が出ている場合、月経異常と診断されることがあります。

月経周期

月経周期は、月経の開始日から次の月経の開始日までの日数です。以下の場合は異常のサインです。

  • 頻発月経:25日未満で月経が始まる場合。
  • 希発月経:38日以上間隔が空く場合。
  • 無月経:3か月以上月経が来ない状態。

月経量の異常

月経量が多すぎる(過多月経)場合や少なすぎる(過少月経)場合は、注意が必要です。

  • 過多月経:頻繁にナプキンやタンポンを交換する必要がある。大きな血の塊が混じる。貧血症状が見られる。
  • 過少月経:経血量がごく少量で、2日以内に月経が終わる。

月経量が急に変化した場合は、子宮や卵巣の病気の可能性もあります。

月経期間の異常

月経期間は通常3~7日ですが、以下の場合は異常が疑われます。

  • 過長月経:月経が8日以上続く。
  • 過短月経:2日以内で終わる。

痛みや不快感

月経時に痛みや不快感を感じることは珍しくありませんが、次のような場合は「月経困難症」と診断されます。

  • 強い腹痛や腰痛で仕事や学校に支障が出る。
  • 吐き気や下痢、頭痛を伴う。
  • 月経前症候群(PMS)として、月経前に気分の落ち込みやイライラが現れ生活に支障がある。

痛みが強い場合は、婦人科で治療を受けることで改善が期待できます。

その他の症状

  • 貧血症状:息切れ、めまい、疲れやすさ
  • 肌荒れやニキビ
  • 不妊症

原因

月経異常を引き起こす原因は多岐にわたります。以下に代表的な原因とその背景について説明します。

1. ホルモンバランスの乱れ

月経は、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という女性ホルモンによって調整されています。これらのホルモンの分泌は、脳の視床下部や下垂体、卵巣の3つの器官が連携することで成り立っています。これらの器官や連携に異常が起こると、月経が開始されなかったり周期が乱れたりといった問題が発生します。

ストレス
精神的なストレスや環境の変化による影響で、脳の視床下部がうまく機能しなくなることがあります。これにより、ホルモン分泌が不規則になり、月経不順や無月経を引き起こします。
過度なダイエット
栄養不足や急激な体重減少は、身体に「生殖機能を一時的に止めるべき」という信号を送ることがあります。その結果、ホルモン分泌が低下し、月経が止まったり周期が乱れることがあります。特に体脂肪率が極端に低下すると、ホルモンの生成自体が困難になります。
睡眠不足
睡眠中に分泌されるホルモン(メラトニンや成長ホルモンなど)は、体内リズムを整える役割があります。慢性的な睡眠不足は、ホルモンバランスを崩しやすく、月経異常の原因となることがあります。

2. 疾患

月経異常は、女性特有の疾患によっても引き起こされることがあります。これらの疾患は、月経だけでなく妊娠や全身の健康にも影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

子宮筋腫
子宮の壁にできる良性の腫瘍で、特に過多月経や過多・過長月経の原因となることが多いです。腫瘍の大きさや位置によっては、下腹部痛や不妊の原因にもなります。
子宮内膜症
子宮内膜が子宮の外側にできる疾患で、強い月経痛や過多月経が特徴です。重症化すると、骨盤内で癒着を引き起こし、慢性的な痛みや不妊の原因となることがあります。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
卵巣内に多数の小さな嚢胞ができる病気で、月経周期が長くなる希発月経や無月経の原因になります。また、男性ホルモンが過剰に分泌されるため、体毛の増加やニキビができることもあります。

3. 生活習慣

日々の生活習慣も月経に大きな影響を与えます。特に以下の要因は、ホルモン分泌の調整や身体全体のバランスを崩す原因となり得ます。

過激な運動
アスリートや運動量の多い生活を送る方に見られる「アスリート三主徴」(月経異常、エネルギー不足、骨密度低下)は、過度な運動が身体に与える影響を示しています。エネルギー不足がホルモンバランスに影響を与え、無月経や不規則な月経を引き起こします。
過労
長時間労働や精神的な疲労が続くと、自律神経の乱れが生じ、ホルモンの分泌にも影響を及ぼします。特に不規則な生活リズムやストレスの多い環境は、月経不順の大きな原因となります。
不規則な食生活
ファストフードや偏った食事が続くと、必要な栄養素(鉄分、ビタミン、タンパク質など)が不足し、ホルモンバランスを崩します。特に鉄分不足は貧血を引き起こし、月経時の不調を悪化させることがあります。

治療方法

月経不順の治療は、症状や患者さんのライフステージによって異なります。主な治療方法は以下の通りです。

1.女性ホルモン療法
女性ホルモンのバランスを整えるために、低用量ピルや黄体ホルモン製剤を使用します。これにより、月経周期を安定させることが可能です。
2.漢方薬
漢方薬は、体質や症状に合わせて処方されます。冷え性やストレスによるホルモンバランスの乱れを改善し、自然な形で月経を整えることが期待されます。
3.生活習慣の改善

生活習慣を見直すことも重要です。具体的には、以下の点が挙げられます。

  • 規則正しい食事を心がける
  • 十分な睡眠をとる
  • ストレスを溜めないよう工夫する
  • 適度な運動を行う
4.妊娠を希望する場合の治療
妊娠を目指している場合は、排卵を促進する薬剤や不妊治療が選択肢に入ります。治療方針は、患者さんの希望や体調を考慮して決定します。

早めの受診が重要

月経異常は放置すると症状が悪化したり、将来的な健康問題につながる可能性があります。気になる症状がある場合は、早めに婦人科を受診し、適切な検査と治療を受けることが大切です。専門医と相談することで、症状の改善だけでなく、将来の健康維持にもつながります。
月経に関する悩みを抱えている方は、ひとりで抱え込まず、お気軽にご相談ください。

※月経異常の原因として若い女性に多いPCOSについてはこちら